菓子屋のごたく 農園紹介

仙太郎大納言

菓子屋のごたく 農園紹介
昔日の天領地「馬路」の丹波大納言を選抜淘汰する事8年、長方大粒、角粒の今の私共の小豆が出来た。
現在では色々な方々に栽培していただいている。
6月下旬になると1kg入りの種小豆の袋をとりに見える方が「引きも切らず」…
やがてくる収穫時が楽しみとなる由縁である。
現在、仙太郎の小豆畑、自作は1.2町歩、反収100kg。
ゆくゆくは自分達の使う小豆を全量賄う事が出来れば、と夢を抱いている。

もち米

菓子屋のごたく 農園紹介
品種は「志賀羽二重」と「新羽二重」を隔年で試している。1.5町歩反収300kg以上。これが私共の「ぼた餅」の芯になる。
東京の銀座、渋谷、池袋、新宿、そして横浜、名古屋。京都はいわずもがな阿倍野、三宮。各地で「うまい、うまい」と褒めそやされている。もっとも先に述べた丹波大納言小豆に包まれての話である。
この米、使う直前日に精米して各地に送っている。そして「八分搗き」を守って、胚芽を少し残す様にしている。

我田引水

菓子屋のごたく 仙太郎の独言
和菓子を作る過程で生じる「小豆滓あずきかす・澱粉の残滓」を天日に干して、肥料に、土に戻している。脱穀の籾殻もみがら、精米のぬかも全て活用している。
「ゴミ」として処分すれば簡単な事であったが、私達は「食べる」「紙の資材にする」「肥料にする」「土に戻す」こととした。また「守拙求真」の言葉から、手づくり、無添加、無着色。そしてその延長上に「農」がある。革命の思想「王陽明」の言葉「知行合一」に後押しされて挑む気構えで「農」に参入する。
2005年度 毎日新聞社主催/農林水産省後援 毎日農業記録賞 優良賞受賞 直中護著「農への想い」より抜粋